Katate Masatsuka (方手雅塚)

Katate Masatsuka speaks.

Archive for November 2012

回想:長いポスドク時代の最終話

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ポスドク6年目の2007年4月、私はボルドー大学に滞在中だった。
2週間の滞在が終わる頃、突然、所属していたミシガン大学からEメールが届いた。
「研究費が更新されない見込みなので、7月末で解雇となります。」
驚くことはない、ポスドクにはよくあることだ。
私は3ヶ月で新しい職を見つけなければならなかった。
すぐにボルドーから数少ない知り合いにメールを送った。
その中の一人に、NASAラングレー研究所の人がいた。
返事はなかった。

ミシガン大学に戻り、上司にあたる教授と話したが、
どうにもならないことは分かっていた。
彼は、心配しながらも、いつものように黙ってヨーロッパへ消えた。
もう一人の教授は「いつまでもポスドクはできない。決断する時かもしれない」と言い、
ある会社を紹介してくれた。私はその会社に連絡するのをためらった。
私には研究を続けなければならない理由があった。
それは一つのアイデアだった。
まだ生まれたばかりの卵だったが、その成長を想像すれば身震いがした。
私が生んだアイデアは、私が育てなければならない。
何とか教授職や研究職を求めたが、極端に実績の少ない私に興味を持つ所などどこにもなかった。

数週間後、面識のないNASAの研究者からEメールが来た。
「研究者を一人探しているが、市民権あるいは永住権を持っているか?」
「永住権は持っている」
「詳しいことを調べて、また連絡する」
しばらく経ち、
「面接に来れるか?」
「もちろん」
「研究者募集の広告を出すから、応募したければ応募してくれ」
私はすぐに応募した。面接に呼ばれ、6月14日、バージニア州へ飛んだ。
一時間の プレゼンテーション を行い、多くの人と議論をした。
あらゆる点でフィットし、私以外に雇うべき者がいるのかと思ったが、
良い返事をもらえないまま、とりあえずミシガンに戻った。

失業まで残り一ヶ月半。
他にオファーをもらえそうなところは皆無だった。
ちょうどその頃、アルバイトをしていた日本人学校は春学期を終了する頃だった。
私は生徒達に「うまくいったらこれで最後になるが、うまくいかなかったら
秋学期にまた会いましょう」と言って、学期最後の授業を終えた。

その後何をしていたのか、今となっては思い出せない。
そして7月31日。失業前日。
電話が鳴った。
オファーを伝える電話だった。
私は研究者として生き残った。

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Written by Katate Masatsuka

November 21, 2012 at 4:57 pm

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インタビュー「それが欠けてる人間には政治家になって欲しくない」

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平成24年11月23日のおっさんインタビュー
西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まあ、ぼちぼちやな。

西川氏: 日本は選挙になるみたいですね。

おっさん: やっとやがな。 ほんま、とりあえず一度やらせてください政権が長過ぎるねん。

西川氏: まあ、とりあえず一回やりましたから、皆さん満足されたでことしょう。 おっさんは、どんな政治家に当選して欲しいですか?

おっさん: まずは日本が好きであること。そして、日本の文化と歴史に誇りを持っていることや。 間違っても「わしらが政権とったら、こんなにオトクでっせー、もうかりまっせー!」とか、 「あっちゃの党は、こんなこと言うて、こんなことして、ヒドいもんでっせー! だから、うちに投票しとくんなはれやー!」とか いうのには投票したらあかん。普通の人間関係でも、そういうことばかり言う人間は誰も信用せんやろ。 要は肝心なところが抜けとるねん。

西川氏: といいますと?

おっさん: たとえば、たこ焼き屋をやりたいと言う人間には、まずたこ焼きを好きであって欲しいし、 たこ焼きのの素晴らしさについて熱く語って欲しい。その熱い情熱を感じることができたら、応援したいと思うし、この人にたこ焼き屋を やって欲しいと思うやろ。そして、そういう人間はきっと立派なたこ焼き屋を作ると思えるし、ほんまにそこまでたこ焼きを愛しているのならば 損得だけでは物事を考えないと思えるやんけ。 たこ焼き屋やのに、たこ焼きについて語らずに、「とにかく安いでっせー!」とか「あっちゃのたこ焼き屋で買ったらあかんでー!不味いし、高いでー!」 とか言うような奴に商売やって欲しいと思うか? わしは全然思わんわ。どうせろくな商売できんと思うね。 政治家も一緒や。政治家は、その国を好きであり、その国の文化や歴史について熱く語ることができなければならない。 それが最低条件や。少なくともわしはそれが欠けてる人間には政治家になって欲しくない。

西川氏: なるほど。ま、どうなりますかね。とりあえず今日はこの辺で。

おっさん: おう! さあ、やっと一票を投じるチャンスが来たで。 たったの一票やけども、ものごっつい一票を投じてやるからな! そのモーレツさにビビって逃げるなよ、国会ボーイズ! はっはっは!

Written by Katate Masatsuka

November 21, 2012 at 4:51 pm

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インタビュー「おっさんはよく語尾に毛をつけますね」

with one comment

平成24年11月13日のおっさんインタビュー
西川氏: 最近どうですか?

おっさん: まあ、ぼちぼちやな。

西川氏: おっさんはよく語尾に「毛」をつけますね。

おっさん: よくも何も、もう十年以上も前から「毛」つけまくっとるがな。 それが大人のたしなみ、マナーというべきもんや。いつまでも子供みたいに、普通に言うてどないすんねん。 ほんま、お前も大人のたしなみというやつを身につけろ。

西川氏: どちらかと言えば、 「毛」をつけるようが子供じみてるように思いますが。

おっさん: お前はアホなのか? 全く逆や! 子供に毛ぇ生えてるのか! 毛むくじゃらの子供がいるのか! 子供が毎朝ヒゲそっとるのか! 毛というのは間違いなく大人のもんや。 だからこそ、大人になったら、「行く毛!」と言いながら妻に「キス毛」をして家を出て、 「ぎゅう毛」な満員電車に「揺ら毛」しながら会社に到着したら一生懸命「働く毛」して、 夜は同僚と「飲み毛」したりして、でも途中で「さり毛」で「抜け毛」して帰宅、 「風呂毛」して「飯毛」したら、「ねむ毛」がそよいできて、ふらーっと布団に「もぐり毛」したら ぐっすりで「夢毛」や。それが普通の大人の日常というもんや。

西川氏: (相変わらずアホや) 「さり毛」というのは、さりげなくの略ですよね?

おっさん: 違うわ、アホ! それは毛や! たまたまさりげなくの「げ」とかぶっとるだけや! お前という奴は41にもなって、こんな大人のマナーも知らんのか。ほんまアホやな。っていうか、アホ毛や。お前はチリチリのアホ毛や。

西川氏: (意味わからん) そうですか。ではちょっと勉強しに行ってきます。今日はこの辺で。

おっさん: 勝手に行く毛してこい。お前のようなアホ毛は、どんなパーマあてても 直らんと思うけどな! はっはっはっは!

Written by Katate Masatsuka

November 10, 2012 at 7:19 pm

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「一生懸命頑張っていれば誰かが見ていてくれる」

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「一生懸命頑張っていれば誰かが見ていてくれる」
若者を勇気づけたりするのによく使われる言葉だ。
私も若い頃に言われたことがある。

確かに、一生懸命頑張っていれば誰かの目に留まるということはある。
うまく目に留まれば、思いがけないチャンスを与えられるかもしれない。
ただ、忘れてはならないことは、主体はあくまでも自分でなければならないということだ。
明確な目的を持って、自ら懸命に努力すること。
そういう人間を見たとき、人は力になりたいと思うものだ。
何がやりたいのかが分からなければ助けようがない。
もちろん、自ら行動しなければ、誰かが代わって行動してくれるということはあり得ない。

それは飛行機だ。
飛行機の揚力は、速度の2乗に比例することが知られている。
スピードを上げれば上げるほど、上向きの力を得て上昇する。
逆にスピードを落とせば下降し、止まれば墜落が待っている。
自らが前進しなければ、力を得ることはできないのだ。

私は前進する。
減速などあり得ない。

Written by Katate Masatsuka

November 2, 2012 at 9:09 pm

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